【数学】二直線のなす角で加法定理を使わない裏技【センター2007[2](3)】

問題

センター2007[2]

[math]a>0[/math]として、[math]x[/math]の関数[math]f(x)[/math]と[math]g(x)[/math]を

[math]f(x)=x^3-x[/math]

[math]g(x)=f(x-a)+2a[/math]

とする。

(中略)

(3)
[math]a=\sqrt{3}[/math]のとき、(中略)交点[math]P(\fbox{ソ}, 0)[/math]における曲線[math]y=f(x)[/math]の接線と曲線[math]y=g(x)[/math]の接線とのなす角を[math]\theta(0≦\theta<\frac{\pi}{2})[/math]とすると

[math]\tan{\theta}=\frac{\fbox{ナ}}{\fbox{ニ}}[/math]

である。

詳しい解説はこちら

 

普通に解くなら[math]\tan[/math]の加法定理

[math]f(x)-g(x)=0[/math]を解くと、交点のひとつが[math]P(0, 0)[/math]と求まります。

普通ならここから、
「[math]x[/math]軸と[math]y=f(x)[/math]とが点[math]P[/math]でなす角」を[math]\alpha[/math]、
「[math]x[/math]軸と[math]y=g(x)[/math]とが点[math]P[/math]でなす角」を[math]\beta[/math]と置くと、

[math]\begin{cases}\tan{\alpha}=f'(0)&\\\tan{\beta}=g'(0)&\end{cases}[/math]

となることを用いて、加法定理

[math]\tan(\alpha-\beta)=\frac{\tan{\alpha}-\tan{\beta}}{1+\tan{\alpha}\tan{\beta}}[/math]

から解きますね。

東進の解答解説ももちろんこの方針で解いています。

 

加法定理が嫌いな人はベクトルで解くべし!!

私は[math]\tan[/math]の加法定理がすこぶる嫌いです。

入試本番も公式を覚えていきませんでした(いざとなったら[math]\sin[/math]と[math]\cos[/math]の加法定理から導くつもりでした)。

そんな人にとっては、ベクトルで解くほうが断然簡単です。

 

[math]\begin{cases}f'(0)=-1&\\g'(0)=8&\end{cases}[/math]

を得るところまでは同様です。

そこからベクトル方程式の考え方を使って、方向ベクトルを

[math]\begin{cases}\vec{d}_f=(1,f'(0))=(1,-1)&\\\vec{d}_g=(1,g'(0))=(1,8)&\end{cases}[/math]

と置きます。ここから内積を考えていけば答えにたどり着きます。

[math]\vec{d}_f\cdot\vec{d}_g=|\vec{d}_f||\vec{d}_g|\cos{\theta}[/math]

[math]\begin{eqnarray}⇔\cos{\theta}&=&\frac{\vec{d}_f\cdot\vec{d}_g}{|\vec{d}_f||\vec{d}_g|}\\&=&\frac{(1,-1)\cdot(1,8)}{\sqrt{(-1)^2+1^2}\sqrt{8^2+1^2}}\\&=&\frac{1-8}{\sqrt{2}\sqrt{65}}\\&=&-\frac{7}{\sqrt{130}}\end{eqnarray}[/math]

[math]\begin{eqnarray}⇔\tan{\theta}&=&\sqrt{\frac{1}{\cos^2\theta}-1}\\&=&\sqrt{\frac{81}{49}}\\&=&\frac{9}{7}\end{eqnarray}[/math]

加法定理で解いた答えと一致します。

 

まとめ

数学Ⅱともなると、ややこしい公式が一気に増えますね。
[math]\tan[/math]の加法定理もその一つです。忘れたころに登場します。

その煩わしさを解決する手段として、ベクトル方程式があります。

内積を考えることで、二直線のなす角が求まりました!

使える場面は他にもあるはずなので、ぜひ活用していきたいですね。

それでは。